ご近所ピーターシャム村はリッチモンドにある高級住宅地。住宅地と言うほど家が密集している感じでもなく、テムズ河やリッチモンドヒル、リッチモンドパークを望む最高のロケーションに位置する小さな村。今はロンドンバス・ダブルデッカーも村を駆け抜け交通量の多い場所だけれど、建ち並ぶのは豪邸ばかり。この村をバスで通る度に「この門の先にはどんなお庭があるの?」「この塀の向こう側はどうなっているの?」と思っていた場所が見られるとあって、興味津々、12ヶ所のお庭を訪れました。
ピーターシャムを通る細い道が大きくカーブするところ。大きな門の向こうに見えるのは Montrose House。
お庭から見る家。入り口受付にいた50代の女性が主でした。10年前にロンドン金融街シティーでの仕事・生活から離れピーターシャムに移り住んだそう。「どうして?」と聞いたら「なんだか田舎に住みたくなっちゃって、シティーでのビジネスは人に売って、ここに来たのよ」って。サクッと言うかいな・・・。「あらステキ」って私もサラッと返したけど。
藤の花がとってもきれいです。
プールだけでなくテニスコートもあるし、お庭が広いのなんのって。
入り口で女主がハルに「お庭に私のこどもたちの銅像が4つあるの。探してみてねー」と言っていたとおり、いた。
もう一人。
サッカーする子もここに。息子さんが4人いて、いちばん上の子はもう20代、いちばん下の子が13歳だそう。この広いお庭でのびのび育ったんだろうなー。いいなー。
次に向かったのはテムズ河の近く、Petersham Lodge。
林を抜けてたどり着いた先は・・・
フランス・ジヴェルニーのモネの庭かと思うような、素晴らしいお庭。13年前の5月に行った時の記憶が蘇ってきたー。睡蓮は咲いていなかったけれど、雰囲気出てます。
池の向こう側に見えるのがおうち。
ここも言うまでもなくお庭が広くて、こどもたちは思い切り走り回っていました。
春らしくチューリップのお花など彩がきれい。
まだ小さな木だけれど、桜の花は豪華に咲いています。真ん丸のボールみたいな刈り込みもかわいい。
ランチは村にあるPetersham Nurseriesにて。前の日に友人と来たばかりだと言うのに、また。
以前よりもランチメニューが充実した感じ。モロッコ風スープもトマトとモッツァレラチーズのパスタもトマトとかぼちゃのライスサラダもおいしかった。どんだけ食べてんだ、って言われそうだけれど、3皿を家族4人でシェアしたのよ。
こちらは The Glasshouse。モダン建築でガラスのおうち。ハルは敷地内に入ったとたん「カフェ!」と言っていたけれど、個人宅です。
ガラスなので家の中は丸見えで、ちょっと失礼してリビングの写真を。ナショナルトラストのマナーハウスを訪れる度に「家の掃除が大変だろうな、芝刈りは気が遠くなるだろうな」とか思っている私、ここでは「窓ガラス、毎日磨いてるのかな」・・・。
この村にこんなモダンな豪邸があるとは思わず、嬉しい驚き。ハルと私は、この日見たお庭でここがいちばん気に入りました。(庭と家のバランスというか調和がよかったです。)
こちらは 147。通りの147番地にあるってだけのネーミングですが、ここも緑の芝がきれい。我が家のボロボロ芝生と大違いです。
ハルはここで靴と靴下を脱ぎ捨ててトコトコ。
彼女の後ろに見える青い小さな小さな花はForget-me-not、忘れな草。
ごろろーーーーん。
Twyntreもモダンな感じ。1920年から建っていた平屋建てバンガローを壊して建てた家。お庭は2008年に完成。私の中では勝手に『首相官邸』と命名しました。この立地で、古い家を壊して近代的な建物を建てる・・・よくPlanning Permissionが通ったもんだと感心。
Elm Lodge。イギリスが誇る文豪チャールズ・ディケンズも暮らしたとか。卒論でディケンズの作品について書きロンドンのディケンズハウスは訪れたけれど、まさかピーターシャムに住んだことがあったとは露知らず。
お庭の公開日だと言うのに、どうしてもどうしても建物のほうに関心がいってしまうワタシ。このドアをディケンズが通っていたのか・・・。
この日公開されていたお庭のほとんどで竹を見かけました。イングリッシュガーデンの中に竹があると、アクセントになって洗練された雰囲気になるようです。
ここはお庭で豚やら鶏やら飼っていらして賑やかでした。こどもの遊具(トランポリン、ブランコ、滑り台)もあって、「ご自由に遊んでください」との貼り紙。ハルは大喜びで遊ばせていただきました。
The Old Vicarage。ここも、「へぇーーーー、ここにこんな風景が広がっていたとは!」と思わずため息が出そうなところ。
チューリップや水仙も色々な種類があって見ているだけで楽しい。
紫が好きな私は、この渋いのがお気に入り。
ここのお庭は芝のテニスコートがあったり小高い丘にツリーハウスがあったり、個人所有とは思えないほど。丘から望む景色も素晴らしかったです。朝から青空でお天気に恵まれた一日かと思いきや、このあたりで雨雲が立ちこめこの後どしゃ降りに。残る数ヶ所を駆け足で見て、ちょうど来たバスに飛び乗りました。近所だから10分で帰宅できたのも嬉しかった!
自分がふだん生活しているエリアのすぐ近くにこんな空間があったとは思わず、新たな発見がたくさんあって楽しい日曜日となりました。